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2006年3月10日 (金)

豊橋神明社の鬼まつり

Simg_6361 今から少し前の話で恐縮だが、二月十日、十一日の二日間、小僧は愛知県の豊橋市まで出向いて、その八町通にある安久美神戸(あくみかんべ)神明社の祭礼、通称『鬼まつり』を見物したので、今度はその話をしよう。詳しいことは判らないのだが、千年以上も前から行はれてゐるといふ豊橋神明社の鬼まつりは国の重要無形民俗文化財にも指定されてゐるほどの由緒のある祭りなので、小僧も一度は見ておきたいと常々思つてゐたのだが、今回実際に見物してみると、なるほどその祭りは面白くて興味深い神事の連続で、時節がらこれはといふ祭りが無くて欲求不満が募つてゐた小僧も久し振りに祭りらしい祭りが堪能できたのであつた。

宵宮祭の行はれる十日は新幹線は高くつくので豊橋まで東名高速のバスを利用した小僧であつたが、連休前といふことからなのか大きな事故があつたからといふことなのか途中は大渋滞、豊橋に着いた頃には既に暗くなつてゐて、慣れない町をうろうろしながら豊橋公園の近くにある神明社に辿り着いたのは七時を幾らか過ぎた頃であつたらうか、鳥居をくぐり、暗い境内の中を玉砂利を踏んで進んで行くと、ライトに照らされて一際明るくなつた所が奥の本殿の前にあり、そこに八角形の形をした舞台が設けられてゐて、その上では既に宵宮祭の神事が執り行はれてゐた。

Simg_6406jpgtrm_1 それを認めた小僧が、鬼まつりとは一体どんな祭りなのだらう、と勢ひ込んでその舞台に駆け寄つて行くと、宵宮の、それも立春を過ぎたとは云へ寒さが充分に残つてゐる夜といふことで見物客はそれほどでもなく、舞台の間近からその神事を眺めることができたのだが、そこで繰り広げられてゐる、お飾りを頭の上に載せて稚児服を着た子供たち数人と江戸時代の萬歳師を彷彿とさせるやうな恰好をした大人二人の、それぞれ木の簾のやうな楽器や鼓を手にして行ふその神事はなんとも奇妙な、失礼、変はつたもので、一つ一つの所作には一体どういふ意味があるのだらうかと、小僧は大いに頭を悩ませたのであつた。

提灯の温き余寒の神事かな  神楽小僧

(つづく)

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